改修の工期は約2年半におよび、主にオフィス棟の内部が大幅に改修されました。環境負荷の軽減を最優先に、施設全体の機能性と安全性の向上を目的に新たな設備とシステムが導入されました。
今年は日本・ノルウェー外交関係樹立120周年にあたり、節目の年に相応しい再オープンとなりました。
大使館建物とアート作品
現在の大使館の建物は、1977年に完成しました。同じ場所で1962年の入居以来利用していた建物の老朽化をうけ、建築家吉村順三氏に設計を依頼し建設されました。敷地内には、大使公邸棟および住居を備えたオフィス棟があります。
1996年、当時のニーズに対応するためオフィス棟に初の大規模な改修が施されました。またその後増築工事が行われ、館内に多目的ホールが新設されました(設計:Torstein Ramberg)。この増築工事は2005年に完成し、同年4月、ノルウェー・日本修好100周年を記念し来日していたホーコン皇太子により正式にオープンしました。
今般、2025年完成の改修に合せ、以下の新たなアート作品が屋外ならびにオフィス棟に加わりました。これらはすべて、吉村順三氏デザインの建物との調和に配慮し制作されたサイトスペシフィック作品です。
・屋外彫刻「Komorebi」Camilla Løw作
・エントランス壁面レリーフ「Tokyo Escalation」Matias Faldbakken作
・抽象画、テキスタイルアート Sveinung Rudjord Unneland作
これらは、既存のアート作品と同様、パブリックアートを統括する国立機関KOROが監修、管理を行っています。KOROはノルウェー文化平等省の下部組織で、ノルウェー国内ならびに国外の在外公館に設置するアートコレクションを管理しています。