ノルウェーと日本には1世紀以上前にさかのぼる外交の歴史があり、両国関係は多様で健全です。両国が対話を積み重ねてきたおかげで、持続可能な海洋経済の構築に向けたハイレベル・パネルなどのイニシアチブを通じた、国際舞台で協力し指導力を発揮する新たな機会がもたらされています。
両国関係の中心を担ってきたのは貿易と投資です。価値創造の最大化と相互の成功を実現するためにそれぞれの強みと経験を活用することが、二国間関係の核となっています。ノルウェーと日本は連携しながら、持続可能性、二酸化炭素(CO2)排出量削減、人口高齢化に関連する世界的課題への取り組みを強めています。
本報告書では、両国の経済・研究協力の成功事例の一部を紹介し、さらなる協調が見込まれる分野を概説します。ノルウェーと日本が相補的な強みを持つ部門に注目しているため、水産物・海事部門での長年にわたる事業提携だけでなく、再生可能エネルギーやデジタル技術での最新動向も取り上げます。
本報告書で例示する幅広いパートナーシップから明らかになるのは、ノルウェーと日本は協力することで、技術とイノベーションを主導する立場となり、より持続可能な未来に貢献できるという点です。加えて、両国政府が協力関係を一層深めれば、双方の利益となる多くの機会がもたらされ、持続可能な開発目標の達成に貢献できる可能性が高まります。