ノルウェーの芸術・文化

ノルウェーには活気あふれる豊かな芸術文化があります。そしていつの時代も多くの芸術家が海外からインスピレーションを受けてきました。

写真: www.salted.no

ノルウェーの建築、音楽、文学、ビジュアルアートは世界で認められ、多くの作家やアーティストが世界トップレベルとして活躍しています。芸術・文化の国際的な活躍を通して、革新的な国としてのノルウェーに対する関心が高まりました。

2017年には、ノルウェーから過去最多となる9人のアーティストが選ばれ、世界最大の現代アートの祭典「ドクメンタ」(documenta)に参加しました。ノルウェーの人気テレビドラマシリーズ「SKAM」(スカム)は、各国で自国版を制作するため、版権の購入が相次いでいます。また、2019年に開催される「フランクフルト・ブックフェア」で、ノルウェーは初めてテーマ国(主賓国)に選ばれました。

演劇

ヘンリック・イプセン(1828〜1906)は、その作品が世界で最も多く上演されている劇作家のひとりです。現代の劇作家では、ヨン・フォッセの作品が広く世界で上演されています。

 

ビジュアルアート

エドヴァルド・ムンク(1863〜1944)は、自らの苦悩を描いた代表作の絵画『叫び』で、普遍的な人間の苦しみを表現しました。イーダ・エークブラは絵画、彫刻、パフォーマンス、映画、詩を組み合わせたインスタレーションにより、ノルウェー内外のアートシーンで声価が高まりつつあります。

 

音楽

エドヴァルド・グリーグ(1843〜1907)は国民楽派の作曲家として一時代を築きました。現代では、オーロラ(Aurora)やアストリッド・エス(Astrid S)など、若いミュージシャンによる楽曲が世界のヒットチャートの上位に並んでいます。また、サーミの伝統歌謡ヨイクにジャズの要素を取り入れたマリ・ボイネも有名です。

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アラン・ウォーカーは上海とサンパウロでストリーミング配信されています。シグリッドは、今後活躍が期待されるアーティストをBBCが毎年恒例で紹介する「BBC Music Sound of 2018」に選ばれました。

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ヨーロッパ・北米ツアー中のアラン・ルシアン・オイエン(Alan Lucien Øyen)と芸術家集団 「ウィンター・ゲスト(Winter Guests)」。

映画

映画監督のディーヤ・カーンは、2度にわたりエミー賞のベスト・ドキュメンタリー部門を受賞しています。またカーンは2016年にユネスコ親善大使に任命され、芸術表現の自由と創造性のための活動に携わっています。

 

建築、デザイン

海外で活躍している建築事務所のひとつがスノヘッタです。オスロのオペラハウス、アレクサンドリアの図書館、ニューヨークのグラウンドゼロ追悼記念館を手がけました。ダニエル・リーバッケンは家具や照明のデザインを行うほか、さまざまなアート・インスタレーションで活躍し、国内外で数々の賞を受賞しています。

 

文学

ノルウェーの本の多くが世界中で翻訳・出版されています。ジョー・ネスボ(ヨー・ネスボ)の本はシアトルからシンガポールまで世界各地でベストセラーとなっています。マヤ・ルンデの『A History of Bees』(邦題『蜜蜂』)はドイツで2017年の年間ベストセラー第1位となりました。カール・オーヴェ・クナウスゴールの自伝的小説は30の言語に翻訳されています。

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デザイン会社、ノーザン(Northern)とヴェストラ(Vestre)の2社は、ノルウェーデザインの普及促進とデザイナーの育成によりノルウェー国内に雇用を創出しています。

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エリザベット・クローグの陶磁器とエレン・グリーグのテキスタイルは、世界的なデザイン・イベント「Design Miami in 2017」の見どころのひとつでした。